あんぽんたんblog

忘れたくないことはいつか忘れてしまうのでメモしてから安心して忘れる。

土井玄臣 / 涯てな

The Illuminated Nightingale

The Illuminated Nightingale

轟音を背負って叫ぶことで絶望の淵を見せようとするような音楽がある。あれは絶望を共有しようとしてるのか、発散によって蹴散らそうとしているのか。結果的には後者につながるので、もし前者を目指しているのなら本末転倒している気がしないでもない。土井玄臣の音楽はただ静かに悲しみを燻ぶらせ続ける。多くのものに見放されて退路のない崖っぷちでひとり夢をみている。あまりにも救いの基準が低すぎる。ここが絶望の淵でなければいったいどこだというのか。