あんぽんたんblog

忘れたくないことはいつか忘れてしまうのでメモしてから安心して忘れる。

OGRE YOU ASSHOLE / ムダがないって素晴らしい

タニシについて歌ってた頃からするとずいぶん遠くまできたような気もするけれど、順当と言えば順当でなるべくしてなったという気がしないでもない。音は違えども、フィッシュマンズコーネリアスゆらゆら帝国あたりが通ってきた道がうっすらと見える。シンプルになるほど強固となる土台とは裏腹に、音楽としての面白みをどこに持ってくるかのセンスが全てとなる茨の道が。この道を選んだ気概は買いたいし、前人とは別の方法で違和感を持ち込んで続きをみせてほしい。

シャムキャッツ / AFTER HOURS

AFTER HOURS

AFTER HOURS

正直シャムキャッツはいまいちピンと来てなかったのだけど、疲れた仕事帰りにこの曲を聴いたら完全に受信してしまった。いい曲だと思う。物事の終わりを予感させる曲は多いけれど、終わったあとの息をつける時間をうまく表現していてとても貴重に感じる。安堵なのか落胆なのか分からないような大きなため息をついて呼吸を整える。ふと周りを見回して、自分のことを顧みて、一歩を踏み出すまでのほんの一寸。そこに寄り添ってくれる音楽だと思う。

The Flaming Lips / Race For The Prize

Soft Bulletin

Soft Bulletin

ローファイな音には音の面白みはあれども、良い音には良い音にしか得られない感動がある。良い音に耐えられるサウンドに仕上げるのは努力の結晶としか言いようがなく、それを堪能する至福の時間は何にも代えがたい。聴覚を超えて体感するようなサウンドは個体のようでも流動体のようでもあり、現実とも幻想ともつかない場所を具現化する力がある。良い音に耐える音楽というのはそういった境への意識をいとも簡単に奪ってしまう。この見えない力は本当に魔法みたい。