ホフディラン / 恋はいつも幻のように

Washington,C.D.

90年代特有のムードが好きだ。数撃ちゃ当たると言わんばかりに大量にまき散らされたゴミの中で、真に迫る作品も多く生まれていた。知れずに埋もれた本物もあったかもしれない。世に出す機会に恵まれた今となっては、規模はさらに莫大になっていることと思う。ところが画面越しにどこでも手を伸ばせるようになって自分はいち抜けたと日和ってしまった。自分が90年代に疼くのは、限られた情報から選択するという状況とそこにある付加価値なのかもしれない。